ハチミツコード改

はにこの多肉植物とか、好きなものとか、日記。

土の上のできごと@御幸町ART COMPLEX

はじめて"芸術"ってものを目の当たりにした気がする。


真っ暗なフロアにこっそりこっそり出てきたガルペプシさんのビートボックス。鐘が鳴るような、不思議な音が口からぽろぽろと出てきて、猫の鳴き声(私にはそう思えた)が聞こえて、地の音、風の音、そういうものがどんどん聞こえてくる。それらは全部ガルペプシさんの口から、喉から出てくる音。


いつものぴかぴか帽子を被って燕尾のジャケットと黒のハーフパンツでグランドピアノに向かうKA4Uさんは、学校の音楽室に飾られていた歴代の音楽家が間違った認識を持ったまま現代に出てきてしまったみたいで、見た目だけでもぞくぞくしました。生ピアノにディレイをかけて、音の粒がどんどんフロアに反響して、鳥肌が立った。


そして谷内一光さん。"絵の具舞踏"ってどんなんやろと思っていたんですが・・・もうなんか最初すごく怖かった。腰まである真っ黒なストレートの髪、浮浪者のようなぼろぼろでドロドロの衣服で突然床にバタン!と倒れこむ。そこから床に置いた絵の具の瓶を大事そうに開けて、指を突っ込んで、ぐちゃぐちゃと音を立てて紙をなぞる。


次第に髪の毛や顔に飛び散った絵の具で、一光さん自信も色に染まっていきます。髪の毛を束ねて瓶に突っ込んだかと思うと、満面の笑みでそれを頭から被ったり、髪の毛に塗りたくったり。気付けば彼の顔は真っ赤に染まっていました。口の中にも目の中にも絵の具が入っていって、赤、黄色、緑と色んな色に染まっていってしまいます。

その光景の後で、ピンスポットを浴びるKA4Uさんとガルペプシさん。 KA4Uさんのピアノに合わせて歌ったり叫んだり、ビート出したりするガルペプシさん。もう鳥肌たちまくり。色んな色に染まって「色はいい、色は・・・いい!」と唸り続ける一光さん。


次第に色が混ざり合って、全身肌色になってしまいました。
絵と同化した気がする。彼自信が色になったって言うのかね。


そして床に描かれていく不思議な色の混ざっていく風景と、KA4Uさんの曲「no more coldee」。原曲はここで聞けます(http://www.myspace.com/ka4umidiskee)。ガルペプシさん見るの半年ぶりでしたが、なんか前より凄みが増してて、低音がどんどんお腹に響いて、めちゃくちゃかっこよかったです。本当に泣きそうになった。色はいいと叫んで、嬉しさを全身で表現する一光さん。すごい、すごいって何回口に出したかな。行ってよかった。


最後はKA4Uさんのお辞儀コードでお客さんも全員でお辞儀だったんですが。


じゃーん(きをつけ)
じゃーん(礼)
★※♪◎*(こける)


やっぱり思ったとおり普通にはおわらんかった!!
最後の最後にコケた!笑ったな〜。


本当に初めて"芸術"を"視覚的"に感じられた公演でした。
芸術は「こわい」と「きれい」と「すごい」と「どろどろ」と
それから「ちょっとヘン」で出来てました。
また見られるきかいがあったら行きたいです。