ハチミツコード改

はにこの多肉植物とか、好きなものとか、日記。

出産日記

おかげさまで2012年9月5日、午前2時10分に女の子を無事出産しました。


出産の一部始終覚えてる限り記録して置きたくて必死でスマホにメモ書きしてたんですが、ある時間からそのメモがぷっつり途切れてます。あくまでも記録(おもにメンタル面での)、ですので読めば出産の素晴らしさがわかるよとか子供はいいぞーとかそういうのじゃないので興味のある人だけどうぞ…。


 

予定日だった9月3日の、家族で焼肉食べてる時ぐらい(20時前後?)から10〜20分ぐらいの感覚で「いたたた」って感じの痛みが来ては消えを繰り返しだして、ああこれが陣痛なのか、と思ってました。思いながらも全力で肉食べられるぐらいの痛みでしたが。時々おなか抱えて黙り込む程度かな。で、これぐらいの痛さなら耐えられるなあ、とか余裕かましてたのです…。


翌日4日。朝7時に目が覚めたら痛みが強くなってて、痛くなるたびにおなか抱えて床ごろごろするぐらいになりました。8時まで耐えてましたが親二人とも仕事に出かけてたので困ったなーと思いながら時間測ってみたら、昨日から相変わらず10〜20分間隔。しかし痛みが治まらないので徒歩5分の産院へ電話。見せに来てくださいって言われたので診察に。


NST(赤ちゃんの心拍と私の心拍?か何かを測定記録する機械)で30分ほど測ってもらったところ、「ゆっくりやけどお産がはじまってるよ」との事。一回帰るか入院するか聴かれ、どうせ午後からも家に一人だからなあと入院する事に。これが4日の朝9時半。10時に母が入院セットを持ってきてくれて、病室へ。小さい診療所なんやけど、全室個室だったので大変気楽でした。


ものすごくいいタイミングでこの日は旦那が仕事休みだったので、電話で入院する旨を連絡。お昼ご飯に出てきた特大エビフライにキャッキャしたりしてて、この時は今思えばちょっと陣痛遠ざかってたんだな。お昼2時ごろ旦那が来てくれて、痛み逃し用におかれていた?テニスボールでツーシームとフォーシームの投げ方の違いなどを説明されるなど、正直いつ先生に「帰って、どうぞ」って言われるかドキドキしてました。それぐらい痛くなかった。


となりの病室からすっげー元気な赤ちゃんの泣き声聞こえるわ―と思ってたら、私と同じぐらいに産気づいた人の叫びだったようで、ちょっとマジで殺されるんじゃないかってぐらいの叫び方ですごい怖くなったな。「ぎえええええいたいいいいいいいいいい!!!」ってずーーーーーっとものすごい声で叫んではって、病院の外まで聞こえる叫び声だったみたい。


ああ、あんなならな産めへんのかあちょっと嫌やなあと不安になって、回診に来た人に順番に聞いてみたら、助産師さんも看護師さんも先生もみんな「あれはちょっとなぁ大げさすぎるなぁハハハ…」「あんなんみんなならへんよ…」みたいなことしか言わないので痛いっていうにしてもあそこまではなるまい、と固く誓ったのであります。後々わかったことですが母親学級で隣に座ってた同い年の女の人で、結局10時間ぐらい全力で叫びっぱなしで痛みどめ打ってもハイになりすぎて全然効いてなかった?みたい。産後も丸1日点滴つながれてたそうです。退院前の検診でイスに座るだけでも「ヒィィィ!」って叫び声が診察室から聞こえてきました…。


で、その叫び声で不安になりつつ15時過ぎ。あまりにも子宮口が開かないので、バルーン挿入。4センチぐらい?の風船を子宮に入れて、開くのを待つ処置。ちょっと痛かったですね。で、しばらくしてそれでもあんまり開いてこないので水を入れたペットボトル(長い紐つき)が登場しました。これを先ほどの風船に括り付けてベッドの縁に垂らすと。まあいわゆる「力技☆」ってやつですかね…これやり出した途端、すごく痛くなってきました。痛い痛いって声に出だしたのもこのあたりからかな。しょうもない話をしていたのが嘘みたいです。で、今朝の痛みより強くなってきたので「この痛みがずっと続くのかなあ、みんな30時間とかすごいなあ」とかぼんやり考えてました。


つまり、まだ余裕があったって事ですね。


で午後6時。晩御飯が運ばれてきましたが、出産直前に食べ過ぎると吐いてしまうとのことで、「旦那さんに食べてもらってください」と助産師さんに言われ…脳裏に浮かび上がるのはフェイスブックで友達がコメントに書いてくれた「痛みで食欲なくなる前にしっかり食べときやー!」の言葉…しかしまだこの時点では


「晩御飯なに?」「うなぎ」「なんで?私うなぎすごい好きやのに?」「うん」 「食べられへんの?」「じゃあぶどう食べる?」「皮剥いてくれたら」 とかそんな会話してました。今思えばこれもまだ余裕があったんだろう…多分この辺でついったとかになんか書くの放棄した気がする。痛いーってお腹押さえながら、ここらでちょっと(赤ちゃんはもしかしたらまだ出てきたくなかったのかもしれない)とか思うようになる。

まだ出たくなかったのかなあ、もうちょっと待っててあげたほうがよかったのかなあ、嫌な思いさせてたらどうしようなあ、とかいろいろ考えてたような。旦那とお母さんと看護師さんみんなに「そんなことないよ、予定日過ぎてるから大丈夫」って言われて納得したふりだけはしてたけども…ちょっと気弱になる。


で、午後8時。人破処置。人口破水ですね。鋏みたいなので体の中をぱちぱち切られてる間隔ありました。「これでお産グッとすすむからね〜☆」って言われてあははーわかりましたーとか笑ってた間はまだよかった。痛いとかなんか超越してた。突然文字にかけない。ベッドの隅っこ握りしめたりしてた。会話も出来なくなってきて、旦那が背中さすってくれたのかな。


産む前に自分で"もういやや"と"無理やしもうお腹切って"だけは絶対言わないって決めてたけど、残念ながら前者は何回か口にしたような。できるだけ自然にうみたかったから、帝王切開にしてくれってのは最後まで言わなかったけど、もういややーとか麻酔してーとかは言ったと思う。正直あの痛さを文字にする力が私にはないっすね。正直、陣痛ナメてましたね。


人口破水したって事で、羊水がちょろちょろ流れ出てくる間隔と、痛みの波が徐々に大きく&感覚も短くなって来ました。この日は私含めてお産が5人も続いたらしく(=超出産ラッシュ)、さらに前述した悲鳴を上げる妊婦さんの対応が大変だったみたいで割と放っておかれた時間が長かった気が…(笑)「もうちょっとしたら先生来てくれるからねー」→1時間後、とか。よう耐えたと思います。あんなもんなんかな?


午後11時。いよいよ痛みに耐えられなくなってきて、今までああしてこうして痛みを逃してねーって言われた方法が取れなくなってきました。その間旦那がずーっと背中をさすって、お尻を抑えてくれてたのははっきり覚えてます。いきみたい気持ちと痛いのが来たら、お尻の穴をぎゅーっと押し上げられると痛いのがちょっとマシになるのね。旦那曰く「結構力いっぱい抑えてた」らしく。わんわんうなってる私の背中とお尻、ずーっとおさえててくれました。何回か母が「代わろうか?」って言ったけど、旦那は1回も代わろうとはしなかった。それもちゃんと覚えてる。あとあと聞いたら旦那はこれでちょっと腰痛めたそうです(姿勢的な問題で)。


で、気づけば日付が変わってたみたいで、もう助産師さん(ちょっと厳しい系)の「いきまないの!」とかもううるせええええええ我慢できるかクソがああああああもう産ませろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ状態。力いっぱいいきんでしまってたみたいです。で、出産ラッシュも落ち着いたところだったらしいのでちょっと早いけど分娩室に…。これが夜中の1時半ぐらいやったんかな。


元々私と旦那の間で「立会はしない」事になってたんですけど、助産師さんが分娩室での準備を終えた後ものすごく自然に「旦那さんどうぞ〜」って呼んでくれはったおかげで、デジカメ持った旦那が分娩室に…!!お昼の間に「ほんまは立会してほしいんや…」て言うておいて本当に良かったです。本人も「心づもりしとく」とはいうてくれてたけど。「立会い、血とか大丈夫?」って聞いたら「料理人にそれ聞く?」って笑われた。まあ確かに(笑)。


で、あんだけいきむないきむなって言ってた助産師さんが突然はいいきんで〜とか言い出したから、今まで温存してた力全部使っていきんで見る。旦那に「もうちょっともうちょっと」って言われてふと我に返って「赤ちゃん出てきてるの?」って聞いた時点でもう頭出てきてたようです。翌日ぐらいに気づいたんですけど、この我に返っていきむのやめた時に出かかってた我が子の頭部分、ちょっとへこんでました…ぐるっと綺麗に窪んだラインが…すまん娘よ…(徐々に治っていくそうです)。


で、結局分娩室に入ってから30〜40分ぐらいでズルリと赤ちゃんが出てきました。
まだちょっと出気味なお腹の下のほうになんか紫っぽい塊がゴロンと…
赤ちゃんて、生まれた瞬間元気におぎゃーってするわけじゃないんですね。


へその緒をパチンと切ってもらって、鼻とかに詰まった羊水を助産師さんが吸い取ってあげて、初めて泣いたようです。最初ウンともスンとも言わないから死んでるんかとちょっと怖かったけど、泣き聞いたときはほんまにホッとしたなあ…。テレビみたいに生まれた瞬間元気に「オギャー!」じゃなくて、女の子だからかお上品な鳴き声でした(笑)。


産んでしまったらもう痛みはないので、生まれたての赤ちゃんと旦那と3人で記念撮影。いきみだしてから生まれるまでより、裂けた所をちくちく縫われてる時間のほうが長かったかな。陣痛はすごい痛かったけど、肝心の分娩は抑えてた力出し切った分割とあっけなかった気がする。分娩室入ってからが長いと思ってたけどあっさりすぎてちょっと拍子抜けしたし、助産師さんとか看護士さんはともかく、先生が登場するのってほんまにあかちゃん出てくるぎりぎり寸前なんですね。びっくりすることたくさんでした。


「ほっぺた奈々そっくりやわ」とか「鼻も奈々そっくりやわ」とかいろいろ旦那さんが耳元で教えてくれて、マジかよー鼻私に似てるとか完全にぺちゃ鼻やん!って本当は口に出したかったんですが、なぜか全く声が出なくて黙って笑うのが精一杯…。お腹の上にうまれたての我が子を置いてもらって出てきた言葉は「こ、こんにちは…」だったのが今思い出しても笑えるところ。


回復室に移動したあとの自分の体の力はいらなさ加減に一番びっくりしたかもです。なにあれ、マジで指1本動かせへんかった。私産んだらはいおしまい、育児がんばってねー!やと思ってた。産んだ後の自分の体の事なんて考えもしてなかった。めっちゃ眠たいし体だるすぎるのになぜか眠れへんし(そういうもんらしい)、いやーあれは本当にびっくりしました。赤ちゃんのお世話する前に自分がお世話されてた。


終わってみれば…というか、痛い痛いってうなってる間もずっと思ってたんですけど、旦那と自分のお母さんにずっとついててもらってた事とか、妊娠中も全然トラブルもなかった事とか、妊娠わかった5日後に新婚旅行とかよう行ったなあとか、4か月ぐらいつわりひどかったなあとかいろいろ思って、でも総合すると本当に幸せなお産だったと思います。初産なのに本陣痛から6時間10分の出産で、医学的には赤ちゃんの頭が形変わってると難産らしいんですけど、私自身としてはたぶん安産やったんやと思います。 丈夫な体にうんでくれた自分の母に感謝したし、旦那さんに対してもこの人の子ども産めてよかったなあって、お腹さすってくれてる間とかも思ってました。


9月5日、午前2時10分に3284gで生まれた瑞希(みずき)ちゃん、とっても元気です。